30, 06, 2020
STAY HOME PITCH
ロシアスタートアップによるオンラインピッチイベント
アフターコロナのリモートワーク、在宅ヘルスケアソリューションを紹介
6月30日(火)、ロシアスタートアップによるオンラインピッチイベント「STAY HOME PITCH 」を開催いたしました。本イベントの主催者は、50年以上日本とロシア・CIS諸国との貿易・投資関係の拡大、通商・ビジネスの振興に貢献してきた一般社団法人ロシアNIS貿易会(ROTOBO)で、弊社では企画・運営の実務面で協力させて頂きました。
本オンラインピッチイベントの中では、以下のテーマでロシア全土から集められた10社のスタートアップ企業が登壇しました。選ばれたスタートアップはモスクワ、サンクトペテルブルク、ニージニ・ノヴゴロド、ノヴォシビルスクなどから参加しています。
- Work at home – リモートワーク向けのソリューション、 新しいデジタルマーケティングのツール・プラットフォームなど
- Keep healthy at home – 外出自粛中でも健康を維持する為のヘルスケアソリューションやそれに関わる技術
以下が、参加したスタートアップ企業です。
UNWU
姿勢矯正を目的としたAI画像解析及びWEBトラッキングシステム
NeuroScan
非侵襲バイオセンシングを活用した早期疾病発見技術
TrainWith Pro
パーソナルトレーニング向けマーケットプレイス及び、トレーナー用のモジュール型CRM
VR Concept
産業用3Dコラボレーションツール
AIvarix
画像解析によって静脈瘤のリスク判定を行うAIエンジン
MyGenetics
遺伝子検査キットの製造販売及び、製造プロセス高速化技術
meCare
AI画像解析による皮膚がん検出及び、そのモニタリング用モバイルアプリ
Myspark
筋電操作によるブレスレット型VRコントローラー
ClimateGuard
IoTデバイスを活用した室内気候モニタリングシステム
ScanFace (Luna)
画像解析による心理状態診断
本イベントは、ピッチコンテスト形式で行われ、審査員評価とは別に、一般参加者からスタートアップへの投票も行われました。コンテスト結果は、審査員評価と一般参加者投票の総合点から計算されています。
優勝は、同率一位で、NeuroScan(非侵襲バイオセンシングを活用した早期疾病発見技術)と UNWU(姿勢矯正を目的としたAI画像解析及びWEBトラッキングシステム)が受賞しています。
コンテスト賞品として、優勝プロジェクトには、毎月1000組織以上が購読している「ロシアNIS月報」にて、それぞれページ3枚分のインタビュー記事が公開される予定です。
今回のイベントにおいては、5月18日〜6月7日にかけてスタートアップの募集を行いました。スタートアップの募集に関しては、特設のランディングページを立ち上げ、WEB・SNSを使って広く応募を募っています。また、提携先のスタートアップ支援組織から、推薦をしてもらう形でも申し込みを集めました。今回協力してくれたロシアのスタートアップ支援組織は以下の通りです。
選抜された10社のスタートアップ企業に関しては、イベント当日までに以下の様なコンテンツを準備しました。
- オンラインピッチに関するウェビナーの開催
- 日本のスタートアップ関係の専門家によるビデオセミナーの配信
- SAMIによる個別面談
- 日本のスタートアップ関係の専門家によるZoomセッションの開催
1.に関しては、オフラインでのピッチとオンラインによるピッチの根本的な違いを説明し、プレゼン資料作成の方法や、集音機器や照明器具などの紹介を行い、オンラインピッチに対しいかに準備していくかを伝えました。










3.に関しては、選ばれたスタートアップ企業とSAMIの間で個別にオンライン面談を実施しています。実際にオンラインでピッチを行ってもらい、フィードバックシートを提供しました。また、事業に関するヒアリングを行った上で、SAMIが協業可能性のある日系の大手企業をピックアップし、ピッチの中に盛り込んでもらう様にアドバイスを行いました。
イベント当日は、英語版とロシア語+日本語字幕版の二つの配信が用意しました。事前登録者は、136人であったのに対し、当日参加者は120人でした。
参加者の多くは、上場企業・大手企業(52.7%)の担当者が多く、特にIT企業(15.4%)、商社(13.8%)、電子機器メーカー(10.8%)などの業種から、より多く関心を持ってもらうことができました。Softbank、日立ソリューションズ、豊田通商などが参加しています。




本オンラインイベントを通して、以下のような実績を得ることができました。これまでにもSAMIでは、様々なスタートアップイベントを開催してきましたが、本イベントフォーマットは、既存のイベントと比較して、約5倍のリードを生むことができました。資料請求などがリアルタイムで行うことができる為、スタートアップ企業と参加者の間のコミュニケーションも非常に迅速に行われたようです。
*記事修正(2020年7月7日):イベントの再配信を含めた数字に更新しました。
資料請求
>200
スタートアップへの
フィードバック
>20
オンライン
BtoB面談
>8
オンラインイベントのフォーマットは、スタートアップの海外進出、海外企業との協業の起点として、非常に強力なツールになると思っています。私たちは、今後もスタートアップの支援組織に対し、オンラインイベントソリューションを提供し、より多くのスタートアップ企業に海外市場への足掛かりが生まれるように貢献していきたいと思っています。
(執筆:牧野 寛)