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 島根県庁からの委託を受け、ロシアのIT産業における調査レポートを作成しました。島根県は、10年ほど前から積極的にIT産業振興に取り組み、近年では島根県に拠点をもつ大手IT系企業も出てきています。また、Rubyの開発者のまつもとゆきひろ氏が島根県に拠点をもつことから、県内では熱量の高いエンジニアコミュニティが形成されています。

 一方で、IT分野における高度人材の獲得競争は、島根県においても大きな課題となっています。本レポートは、高度な技術を有するIT人材を多く輩出するロシアと、島根県のIT産業における協力・連携の可能性を探る調査ですが、島根県外の他多くの日本企業にとっても、ロシアのIT産業のポテンシャルを感じて頂ける内容になっています。

調査報告書要約

 ロシアは欧米企業からのオフショア開発先として積極的に活用されており、18年度のソフトウェア開発市場に占める海外売上は6割を超える97億ドルだった。海外企業からの引き合いが多いのは、ロシアのサイバーセキュリティ分野の強みを発揮できるITインフラ・プラットフォームの開発や、先端技術の知見が求めらるR&D開発の分野である。

 

 ロシアはソ連時代から理系科目を中心に基礎教育に強みがあり、世界で4番目に多い年約56万人のSTEM系人材を輩出している。HackerRankのベストエンジニアランキングにおいてロシアは世界2位につけ、カテゴリー別ではアルゴリズム分野で1位、AI分野で2位を獲得している。一方で、エンジニアの給料は欧米先進国の3~5分の1程度と低水準である。インド、ベトナムよりは高いが、ロシアはそれらの国のエンジニアでは難しいアルゴリズム・AI分野の開発パートナーとして期待ができる。

 

 本レポートでは、ロシアにおけるロボティクス産業を取り上げており、ロシアは産業ロボットではなく、サービスロボットの分野に強みがある。セキュリティロボット、ドローン、パワースーツなどの開発でグローバルに展開する企業が存在している。また、アルゴリズム、AI開発に優位性を持つロシアは、コンピュータビジョン(CV)分野にも優れた企業が存在している。顔認識、骨格認識、物体認識、環境認識、文字認識等のCV技術をセキュリティ、交通、小売り、製造、ロボット、金融、農業、医療、ゲームなど幅広い分野に適用している。Intel、LGなどのグローバル企業や、Orbbecなどのユニコーン企業がロシア企業のCV技術を自社製品に積極的に活用している。

 

 日本企業は、比較的安価に高度な開発リソースを提供することができるロシア企業と協業することで、日本で慢性的に不足している高度な開発に必要なIT人材を補うことが可能である。

(島根県庁サイトから抜粋)

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