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「Startup of the Year 2016」(3) ~ソーシャルスタートアップ・オーディエンス部門~

最終回は、”Startup of the Year 2016”のソーシャルスタートアップ賞と、オーディエンス賞を紹介します。

 

 

 

ソーシャルスタートアップ賞:UNA

www.unawheel.ru

 

Supreme Motorsが開発した「UNA WHEEL」は、市販の車いす電動車いすに変えてしまう脱着可能型の電動エンジンです。


UNA WHEEL

 

「UNA WHEEL」の総重量は11kgで、車椅子使用者が他の人の手を借りずに、30秒ほどで取り外しできるように設計されています。脱着可能型といっても、非常にパワフルな電動エンジンで3~4hの充電によって、35km走行することが可能です。最大速度は15km/hで、車椅子の重量と合わせて150kgまで牽引できるようになっています。走行可能な傾斜角度も35°まで対応しています。

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価格も70,000Rub(約14万円)とリーズナブルです。日本で電動車いすを購入しようとすれば、大手メーカーのスズキで約30~40万円、 昨年大型の資金調達をした次世代パーソナルモビリティの開発を手がける「WHILL」は99,5万円、アメリカで開発された世界最軽量の電動車椅子「ZINGER」は19,9万円です。

▼スズキ電動車いす価格帯

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jp.techcrunch.com

 

www.zinger-japan.com

 

Supreme Motorsのメンバーは4人です(Nikolay、 Sergei K.、Sergei P.、Igori)。彼らは、2014にこのアイデアを思いつき、モスクワ国立工科大学(MGTU)と共同で約2年の歳月をかけてプロダクトを完成させました。

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www.bmstu.ru

 

現在は、ロシアで最も大きいクラウドファンディングサイトである「Planeta.ru」で、100万Rubをゴールに資金調達をしています。また、昨年からPlaneta.ru、Russian Venture Company(RVC)、EVA Investの三社が共同でハードウェアスタートアップ向けのプロジェクト「Technology Battle」を始めました。ここでもファイナリストに選ばれ、10万RubのプレミアとEVA Investとの1on1ミーティングの機会を獲得しています。

 

▼ロシアNo1のクラウドファンディングサイト「Planeta.ru」

planeta.ru

 

▼ハードウェアスタートアップ向けプログラム「Technology Battle」

promo.planeta.ru

 

ロシア連邦社会政策・労働省によると、ロシアにおける障害者用車いすの利用者は、32万人とされており、2011-2012年には国家予算における障害者への社会保障費として、4,246億Rubが計上されています。一方で、日本においては、H28の手動車椅子出荷台数は48万台(一般財団法人 自転車産業振興協会技術研究所調べ)、H27の自立支援給付金(障害福祉サービス)が9,330億円(参議院 厚生労働委員会調査室調べ)でした。

 

市場規模に関しては、ロシアに比べて、日本の方がやや大きいものの、日本では今後電動車イスは、マイクロEVに代替されるとの見方もあります。一方で、ロシアでは車いす利用者の90%がいわゆる市販の手動車いすを利用しており、「UNA WHEEL」のようなパワフルでデザイン性の高い車いすの利用者が少ない為、潜在需要はあるかもしれません。

 

しかし、ロシアの場合は歩道の整備環境が日本に比べ、圧倒的に劣悪である為、ユースケースを一般公道利用以外にも考える必要があるかもしれません。

 

何れにせよ、「UNA WHEEL」のような製品が出ることで、老人・障害者の生活にさらなる多様性と活力が生まれてくれたらと思います!

 

 

オーディエンス賞:Педиатр 24/7(英:Pediator24/7)

pediatr247.ru

 

「Pediator24/7」は、Mobile Medical Technology社が提供している小児用の遠隔医療のサービスです。24h365日、インターネット上で小児科医からのアドバイスを受けることができます。提携医療機関が24h体制で、対応してくれるようになっています。

 

ユーザーはまず、[当直医にすぐに相談]か[専門家への相談を予約]を選択します。

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[当直医にすぐに相談]の場合は一回800Rubです。

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[専門家への相談を予約]する場合には、カレンダーから日時を指定します。また、料金は専門家によって異なります。

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アドバイスは、PCブラウザ、モバイルappのどちらからでも受けることができます。また、インターネット通信の状態が悪ければ、担当医から電話を受けることもできます。

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「Pediator24/7」は小児科医に特化したサービスですが、同社が提供する「Online Doctor」は医療分野を限定しない類似の遠隔医療サービスです。

onlinedoctor.ru

 

「Pediator24/7」の創業者でもあるAleksandr Smbatyanはシリアルアントレプレナーです。他に、インターネットショッピングサイトの「Aizel.Ru」、ショッピングクレジットの「vkredit24.ru」、ファッション系メディアの「Buro24/7」を創業しており、また、医療系サービスを投資先にもつVCのGenome Venturesの創業者でもあります。

Genome Ventures

「Pediator24/7」もGenome Venturesから出資を受けています。

 

「Pediator24/7」の創業は2013年です。子供の成長に関する母親たちの相談をすでに12,000件以上受けています。その相談のほとんどが、「子供に何を食べさせるべきか」というもので、相談の85%はモスクワ、サンクトペテルブルクを除くロシアの地方都市からのものだそうです。

 

「Pediator24/7」は今後、障害者児童向けの医療サービス展開と、人工知能を活用したBotによる遠隔診療の開発を行っていく予定です。

 

 

ヘルスケア分野に特化したVCのRock Health社のリサーチによると、2016年のロシアにおける*eHealthサービス市場は昨年対比+19%の成長をみせています。ロシアのプーチン大統領も今後2年間で、全ての医療機関をインターネットで接続し、遠隔医療に力を入れていくと発言しています。4,000人のロシア人を対象にしたアンケートでは、実に回答者の40%以上がすでに何らかの形でeHealthサービスを利用したことがあるとわかりました。

*情報通信技術を積極的に医療に導入することで個人の健康を高める仕組み。

rockhealth.com

 

市場の拡大に伴い、プレイヤーも多様化しています。「Pediator24/7」や「Online Doctor」以外の遠隔医療プレイヤーとしては、以下の企業が挙げられます。

▼「ONDOC」
個人の医療データを集約し、診察や処方に役立てる

ondoc.me

 

▼「Welltory」
個人の健康に関するアドバイスがもらえるモバイルapp

welltory.com

 

▼「Doctor at Work」
医者の為のネットワークサイト

www.doktornarabote.ru

 

▼「Helfine Medical」
ドイツ人の医師からセカンドオピニオンがもらえる

www.helfine.ru

 

 ロシアでは2015年から遠隔医療についての議論が活発化してきています。その発端となったのは、ロシア連邦保健・社会発展省と「IIDF(Internet Initiative Development Fond )」、「IID(Institute of Internet Development)」、Yandexの三社が遠隔治療に対して異なる意見をぶつからせた事でした。ロシア連邦保健省は、遠隔治療はあくまでも、相談やアドバイス、経過観察などの領域にとどまると主張しましたが、民間三社は遠隔治療は診断や薬剤処方も含む定義であると反論しました。

 

日本における遠隔医療については、2015年の政府の方針転換を機に、一気に規制緩和の流れとなっています。

www.nikkei.com

 

ただ、ロシアの実際の医療現場においては、医師が患者から直接メッセンジャーアプリなどで相談受けるようないわゆる「黒い医療行為」が数年前から頻繁に行われており、患者を守るという意味でも、早急な法整備が求められています。

 

また、ロシアにおける遠隔医療のニーズの高まりの裏には、ロシアならではの医療従事者の賃金の安さも関係しているかもしれません。本来であれば、国民の生活を支える社会インフラに携わる者として、しかるべき待遇が守られていない現状があります。
下の図では、ロシアの医師の平均賃金は25,000Rubであり、ドイツの約1/10、アメリカの1/17の給料しかもらえていません。

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Startup of the Year 2016はいかがでしたでしょうか。今年は医療や建築など、既存の業界に最新のインターネットテクノロジーが導入され、新しい価値を生み出すスタートアップの姿がみられました。今後もこういった流れは加速していく事でしょう。

 

最後に、受賞チーム以外でも、フィナリストはスポンサーからのプレミアを受けるチャンスがあります。今年のプレミアはカシペルスキー研究所とMicrosoftが提供しました。
カシペルスキー研究所はビッグデータ解析のスタートアップ「Tusk Pro」に賞状を、MicrosoftMicrosoft Bizparkで使える12万USD相当のプレミアを、マイクロファイナンス向け信用調査サービスの「Scorista」にプレゼントしました。

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参考記事→

vc.ru

 

Денис Юдчиц, «Педиатр 24/7»: Мы решили сделать сервис для мам, который доступен круглые суткиmhealthrussian.wordpress.com

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"Startup of the Year 2016"(2) ~ハードウェア・フィンテック賞~

前回に引き続き、”Startup of the Year 2016”の受賞チームを紹介したいと思います。 

 

ハードウェア賞:Apis Cor

apis-cor.com

 

Apis Corはシベリアイルクーツクで生まれた建設用モバイル3Dプリンタのスタートアップです。トラック一台で移動できる2tのモバイル3Dプリンタで、実際に住宅用建物を建設することができます。

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"Startup of the Year 2016"発表!!!(1)

今回は、モスクワのDigital Octoberで開催された、”Startup of the Year 2016”に特派員のキリル君が参加してくれました!

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www.digitaloctober.r

 

 ”Startup of the Year”とは?

award.inc.hse.ru

“Startup of the Year”は、2008年から始まったビジネスコンテストで、今年で9回目を迎えます。イベントの主催は、”High School of Economics”(通称HSE)という教育機関です。これは私立の大学で、MBAコースも準備しています。大学内にはスタートアップを支援するインキュベーター機能があり、Startup of the Yearはこのインキュベーターが主に企画運営しています。

 

High School of Economics

www.hse.ru

 

Startup of the Yearは、コンクールへのアプライから最後のビジネスピッチコンテストまで約1ヶ月の間で運営されます。流れは以下の通りです。

  1. HSEにコンクール申請書を提出する
  2. 二週間後に4つの部門毎にスタートアップ3社がそれぞれノミネートされる
    (審査員、VC、個人投資家、大企業、成功しているスタートアップの代表者)
  3. 1週間〜10日後にビジネスピッチコンテスト&受賞セレモニーが開催される
  4. ノミネートされた12社にはパートナー企業から賞品をもらうことができる
    今回は、Microsoftからグラントで$120 тыспо программе Microsoft BizSpark。そのほか気に入ったチームには、корпорация готова подарить грант в размере $25 тыс на год.の準備がある

今年のパートナー企業は、Raiffeisenbank(オーストリア系銀行Raiffeisen Bank Internationalのロシアにおける子会社)、MTC(ロシアの大手通信会社)、PepsiCo、カシペルスキー研究所、Microsoftでした。

 

Startup of the Yearの過去ノミネートor受賞チームには、今までにご紹介したComfortway、YouDOも含まれており、近年ロシアにおけるスタートアップの登竜門として存在感を発揮しています。

 

russiabuzz.hatenablog.com

  

russiabuzz.hatenablog.com

 

 

Startup of the year 2016!!!

Startup of the Yearでは、4つの部門(グローバル、ハードウェア、フィンテック、ソーシャル)に分けて選考を行います。また、当日の会場投票でオーディエンス賞も一社選ばれることになっています。

それでは、2016年度の受賞スタートアップを紹介していきます。 

 

グローバル賞:Statsbot

statsbot.co

Statsbotは2015年11月創業のスタートアップで、Slackの拡張ツールを提供しています。Google AnalyticsやMixpanel、Salesforceと連携させることで、サイト解析のサマリーをSlack上に定期的に流してくれるbotサービスです。

例)Slack上に流れてくるサマリー

https://static40.siliconrus.cmtt.ru/paper-media/93/e1/4f/d390f3761f3dab.png

Statsbotのアイデアは、CEOのArtyom Keydunovの前職の経験から生まれました。彼は、遠隔でエンジニアチームと仕事をしていたことがあり、その時にあらゆるコラボーレションが生まれる場所ーすなわちSlack上にーGoogle AnalyticsやMixpanelのデータを引っ張ってこれないかと考えました。

 

現在チームは、10人弱まで成長し、オフィスも昨年からアメリカに移しました。

 

2016年にSeedラウンドで約$2Mを調達しています。インベスターの中には、500Startups やSlack Fundも含まれています。

Slack инвестировал в российский проект Statsbot и ещё 10 стартапов

 

利用者は順調に伸びてきており、今年2月の時点で20,000人を突破しています。法人利用としては、Vimeo、Product Hunt、Y Combinator、 Khan Academy、 NASANikeBBCSalesForceなどの大手企業でも活用されています。

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*各種インタビューから作成

 

2016年6月の段階では無料プランがありましたが、2017年3月現在はフリートライアルを除き、基本は全て有料プランになっています。

↓2016年6月

https://qiita-image-store.s3.amazonaws.com/0/119581/2c9e24c7-55b7-3529-f2cb-ac47ae1bef7b.png

↓2017年3月

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Statsbotは元々、アメリカのProduct Huntで紹介されて飛躍的に認知度が上がりました。Product Huntはスタートアップが新しいプロダクトを露出する場として注目されているソーシャルニュースです。

www.producthunt.com

 

その他にもHacker Newsや、Google Analyticsの公式ツイッターでも紹介されており、日本でもQiitaを通して紹介されています。

qiita.com

 

現在もPR戦略に関しては、コンテンツマーケティングに注力しており、自社でマーケターを抱えながら外部サイトに記事を書いてもらうことで、認知度を高めています。

今後はサービス改善にさらに力を入れ、異なるソースから集められたデータを用いて、企業にとって最適なインサイトを提供できるようにしていくとのことです。

 

次回は、ハードウェア賞・フィンテック賞について紹介したいと思います。

 

 

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SIM一枚で世界を渡る!クラウドSIMの”Comfortway”

近年は海外旅行の際でも、現地で携帯やスマートフォンを利用できるサービスが増え、
非常に便利になりました。

 

大手キャリアの海外パケットし放題や、レンタルポケットWifi、現地SIMカードの購入など、様々な方法があります。

 

便利になった反面、海外に行った際、ついデータローミングの設定変更を忘れてしまった事はありませんか?ひどい時には帰国後に高額な請求がくることも。。。

 

日本では最近、 「海外ローミング放題SIM」というチャット機能だけに制限した海外渡航者向けSIMカードが発表されました。

サービス紹介 – 海外ローミング放題SIM – 留学・旅行で大活躍の海外SIM

 

今回ご紹介する ロシア発のスタートアップ”Comfortway”は、全く別のアプローチで、
この携帯電話・スマートフォンの海外利用という市場に切り込んでいます。

 

もうローミングは必要ない?
SIM一枚で世界を渡る
“Comfortway”

 

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www.comfortway.com

 

Comfortwayは国内でも海外でも一枚のSIMカードだけで、スピーディーに
現地の通信回線に接続し、格安通信を可能にするサービスを提供しています。

 

利用方法はいたって簡単です。

  1. ComfortwayのSIMカード(CwSim)を購入します。
  2. App storeGoogle playからアプリをダウンロードします。
  3. アプリ上で現地の通信会社と料金体系を選択して、利用することができます。


comfort way

 

 

SIMカード自体は、990ルーブルで、届いた時点で5ユーロ分が利用可能になっています。

 

現在、利用可能国は140以上です。

 

料金体系は、国とパケット量によって異なりますが、主要国は以下の通りです。

【アメリカ】

100MB – 2€、200MB – 4€、500MB – 10€、1024MB – 20€

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【フランス】

100MB – 2€、200MB – 4€、500MB – 10€、1024MB – 8€

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【日本】

100MB – 34€

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ちなみに、
ソフトバンクの海外パケットし放題が、0~1,980円/日、25Mバイ以上なら2,980円/日。
「海外ローミング放題SIM」がチャット利用だけで4,000円/年間。

 

【ロシア】

100MB – 2€、1024MB – 5€

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ちなみに、
ロシアの大手通信会社が、300〜2,000ルーブル/月(約4.7€〜31€)

 

 

バーチャルSIMテクノロジー

ComfortwayがどうしてSIM一枚で世界中の回線に接続でき、かつ、
ローミングを必要としないかというと、”バーチャルSIM”という製品を
彼らが開発したからです。

 

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ここにはRSP(Remote SIM Provisioning)という技術が活用されています。
この技術は、2014年のGSMA(携帯電話システムの標準化や技術開発を目的とした
業界団体)によるカンファレンスで発表され、2016年に正式に標準化されました。

 

この技術によって利用者は自分の端末から、SIMカードの書換えを行うことができるようになりました。

Comfortwayは渡航先でアプリを通して、自らSIMカードの情報を書換え、
通信事業者と料金体系を選択するという仕組みをサービス提供しています。

 

 

Comfortwayが創業したのは、2012年です。創業者のアレッグ・プラブディン(Олег Правдин)は当時、旅行者向けの3GWifiルーターの提供をしていました。

 

2015年にФРИИ(Internet Initiatives Development Fund:ロシア最大のインキュベーター)のアクセラレータプログラムに参加し、80万ルーブルの出資と60万ルーブル相当の、
エキスパート支援を受けています(7%の株式と引き換え)。

 

同2015年からSkolkovoに入居し、2016年、欧州の通信会社から
総額600万€の増資を受けました。

 

今回の増資によって得た資金は利用可能範囲を広げていくことに使用される予定です。

すでに日本でも利用可能なので、次回日本に帰国する時には、
利用してみたいと思います。

 

Comfortwayの開発はニージニー・ノブゴロドで行われています。
オフィスを見に行けるということなので、その記事は次回の
「ニージニー・ノブゴロド特集」で書きたいと思います!

 

参照記事→

sk.ru

 

 

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質にこだわるお手伝いサービス”YouDo”

日本でもTIMETICKETや、ANYTIMESなど空いた時間を使って、自分の「得意」を売るサービスが流行っていますよね。

TimeTicket[タイムチケット]

ANYTIMES : あなたの近所で「得意」を売り買いしよう

 

 

今回は、ロシアで急激に利用者を伸ばしているYouDOをご紹介します。

日常の問題解決に!
お手伝いマッチングプラットフォームのYouDO 

 

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youdo.com

ロシアでは、エージェント会社を通して、専門家に依頼することが一般的ですが、
サービスの質がまちまちだったり、中間手数料を取られて、
高額請求に発展することがあります。

 

 

その解決方法として、CtoCプラットフォームに目をつけたのが、YouDOです。

現在、問題としてカテゴリ登録されているのは、16種類。サブカテゴリまで含めると、100種類以上の項目から選択することができます。

 

カテゴリは、部屋の掃除などの日常的なものから、サイト制作など専門性の高いものまで、幅広くメニューが取り揃えられています。

 

以下は、実際の利用方法です。

 

【依頼者が自ら問題を提示する場合】

  1. 依頼者が自分の問題をYouDOに登録します。手伝って欲しいことをカテゴリから選択肢、日付・期間・料金などの情報を入力します。
  2. 入力された情報から、サービス提供者が提案を送ってきます。
  3. 提案の中から自分にあったものを選択して決済します。

    ↓申し込みフォーム

    f:id:komababasukebu:20170124163105p:plain

    ↓問題がカテゴリ毎に列挙されている。
    f:id:komababasukebu:20170124164611p:plain

    ↓説明動画

    Как создать задание на YouDo

【カテゴリから受注者を選択する場合】 

  1. カテゴリからサービス提供者を選択します。
    カテゴリ別に目安料金が表示されています。

    f:id:komababasukebu:20170124164406p:plain

 
基本的に、依頼者は手数料無料でこのサービスを利用できます。
サービス提供者が支払う料金体系は、以下の2パターンのいずれかを選択できます。

  1. 問題に対しての提案送信  *20ルーブル〜 / 1提案あたり
  2. 提案回数無制限方式  *4〜281ルーブル / 1日あたり 
    *カテゴリによって値段が変動する

↓無制限方式カテゴリ別料金表

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例えば、サービス提供者は、複数のカテゴリにまたがって異なる提案を、
依頼者に送る場合、都度提案に対して支払った方がコストが抑えられます。一方、
一つのカテゴリに絞っているのであれば、無制限方式の方が沢山提案を送れますので、お得になります。

 

元々は、1契約あたりに対しての手数料発生(5〜15%)でしたが、
2016年から現在の料金体系に変更されました。

 

険しいサービス提供者への道

ただし、誰でもサービス提供者になれる訳ではありません。YouDOはサービス提供者に厳正な試験を課しています。

申し込みはYouDOのサイトから行えますが、まず書類選考の時点で、犯罪歴や、
クレジットカードの支払い遅延、行政処分など、あらゆる側面から、
信頼にたる人物かどうかが判定されます。書類選考の時点で、60%落選します。
その後、オンラインテストを受け、複数回にわたる面接を突破しなければなりません。

サービス提供者は、約1000人。うち600人がアクティブに活動しています。
また、サービスを利用しているのは、主に都市部に住んでいる25歳以上の、
平均以上の所得があるユーザー層です。登録者数は80万人。うち20万人が、
少なくとも一度は利用したことがあり、3,000人が週に一度は依頼をしています。

現在、1日の依頼数は約2,000件。平均の依頼金額が2,000〜2,500ルーブルです。

 

 

サービスローンチは2012年。ファウンダーのДенис Кутергинは、元々、軍人の家系で育ち、自身も防衛大に通っていました。しかし、インターネットに出会い、
彼は大学を中退し、起業の道を歩み始めます。

 

CtoCプラットフォームとしての再スタート

2009年、Денисは共同創設者のАлексей Гидиримと、今のYouDO.comの前身である、
YouDO.ruをスタートしました。

YouDOは元々、今のCtoCの形でなく、企業のPRイベントをオンライン上で支援する
サービス(例えば、レモンをいかに早く食べれるかを競う動画を掲載する)で、
BtoCがメインでした。

 

2012年、YouDOはYouDO.comとして再スタートしました。ターゲットを企業から、
一般消費者に切り替え、CtoCプラットフォームとしてピボットしたのです。

 

再スタートしたYouDOの勢いは凄まじいものでした。2012年には、
Forbs.ruのスタートアップコンテストで準優勝し、同じサービスを展開していた、Yandex(サービス名「Yandex.Master」)を2015年、市場から撤退させました。

 

 

 前身のYouDO.ruの時から、一度も外部からの投資を受けていないYouDO。
今後は、世界展開も視野に入れているということなので、ますます期待がかかります!

 

インタビュー記事→

www.the-village.ru

www.forbes.ru

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レッカー車から愛車を守れ!車両撤去防止アプリの"CrocoDie"

この写真、どこが渋滞部分で、どこからが違法駐車の列かわかりますか?

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ロシアの都市を訪れたことのある人なら見慣れた光景ですよね。

 

ロシアでは数年前まで都市の交通渋滞が非常に大きな問題でした(近年は、交通インフラに莫大な投資がなされ、だいぶ改善されていますが)。交通渋滞の原因の一つに、一般道における違法駐車があります。せっかく片側3−4車線もの広い道路があっても、一車線分が違法駐車で埋まっているなんていうことは、日常茶飯事です。

 

違法駐車を取り締まる行政コストもバカにならないですが、一方で違法駐車の取り締まりは時に、善良な市民までも巻き込んでしまっています。

 

ロシアのレッカー車は駐車可能エリアに止めてある車まで、もって行ってしまうことがあるのです。CrocoDieファウンダーのКсения Загоскинаもそんな被害者の一人でした。

 

ロシア国立観光サービス大学を卒業した彼女は、品質管理の学位を取得し、石油化学製品の工場に完成品を輸出する貿易会社で最初のキャリアをスタートさせます。

 

CrocoDieのアイデアを思いついたのは、彼女の愛車が2度目の言われなきレッカー移動の被害にあった時です。

 

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crocodie.ru

 

CrocoDieは、路上駐車をした運転手にレッカー車の接近を教えるモバイルアプリです。
使い方は以下の通り;

①路上に車を駐車したらスマートフォンでCrocoDieを起動させ、アプリ上の地図で駐車した場所が間違いない事を確認し、緑色のボタンを押します。

②もし、駐車した場所から半径300m以内にレッカー車が近づくと、SMSで知らせてくれます。

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(ロシアでは、レッカー車の撤去作業中にその場にいる事ができれば、車は撤去されず、罰金を支払うだけで済みます。罰金は都市と車の重量によって変動しますが、8,000ルーブル程。現在の為替レートで約¥16,000です。ちなみに東京でレッカー移動されると¥40,000~60,000程度が取られます。)

 

CrocoDieを利用していれば、たとえ撤去されてしまっても、罰金費用は「全額保証」されます。利用料金は、

  1. 75ルーブル(1週間)
  2. 149ルーブル(1ヶ月)
  3. 1,590ルーブル(1年間)
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また、追加の料金体系を選択すれば、撤去されしまった場合の家までのタクシーも無料で手配してくれます。

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では、アプリはどうやってレッカー車の接近を知る事ができるのでしょうか?
実は、CrocoDieでは利用者はレッカー車の写真をとってアップロードする事で、プレミアをもらう事ができます。つまり、利用者は同時にある種の”密告者”の役割を担うのです。

 

オペレーターが写真をみて、レッカー車を確認できれば、利用者は50ルーブルを得る事ができます。

 

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CrocoDieのサービスローンチは2015年。しかしながら、すでに50,000人の利用者がいます。スタート時はモスクワのみでのサービス展開でしたが、現在サンクトペテルブルクを含むロシア10都市にまで利用が広がっています。

 

利用可能都市を広げていくには、現地にパートナーを作り、販売促進やPRを委託します。サービス管理は本社が行います。

 

それ以外にはほとんど広告販促費は使っておらず、ロシアの検索エンジンYandexのリスティングのみだそう。CrocoDieは新しい地域に進出するたびにマスメディアに取り上げられるので、自ら認知度を上げる必要がないようです。

 

今後は、利用地域の拡大だけでなく、海外展開、それから車に関するコンシェルジュサービスの拡充を考えています。

 

世界に目を向けると、違法駐車アプリは存在します。それはサイクリストが考えた違法駐車を取り締まるためのアプリで、違法駐車を見つけると、それをマップ上に記憶させて、レッカー車がくるというもの。

towit.io

 

同じ社会問題でも、ロシア人は全く別の視点からソリューションを生み出しているのが、とても面白いと思いました!

 インタビュー記事→

biz360.ru

 

 

 

 

 

 

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仲介手数料無し!アパーメントマッチングの”Локалс”

ロシアに旅行するとホテルに滞在するので、アパートメント事情は現地在住の人でないと、あまりイメージが湧かないかもしれません。

 

ロシアでアパートメントを借りる際は、通常エージェントを介して、物件を紹介されたり、オーナーと契約を結んだりします。基本は日本とあまり変わりません。
ただロシアの場合、家具・家電は引っ越しの際は基本的に持っていかないので、
引っ越しのハードルが低く、賃貸の流動性は高いように思います。

 

賃貸費用は、サンクトペテルブルクの底値が月21,000ルーブル(地下鉄駅有、40㎡以下、1LK)くらい。今の為替レートで、約¥40,000。

 

初月はこれに敷金一月分と、エージェントへの手数料を支払うことになります。
ちなみに、自分の場合は月23,000ルーブルで、少し安くしてもらったエージェントへの手数料が、9,000ルーブルでした。

 

 

この不動産仲介ビジネスに切り込むのが、”Локарс”(英:The Locals)です。

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spb.thelocals.ru

ビジネスモデル自体はいたってシンプルです。仲介業者を介さずにアパートメントを探す人と、借り手のいないアパートメントのオーナーをプラットフォーム上でマッチングというもの。

サービスローンチは2011年。ファウンダーのダニーラ(露:Данила Антоновский)は、元々モスクワ国立大学歴史学科のスーパー文系です。大学卒業後に4年ほどPRの会社で働いた後、
GQという雑誌にフリーランスで記事を書くようになりました。

 

ジャーナリストの傍ら、不動産についてブログを書いていると、そこにアパートメントの募集を載せてもいいかという連絡が入るようになります。1日に5件以上の問い合わせが来るようになって、サービスを立ち上げることにしました。

 

このマッチングプラットフォームの特徴は、

 

  1. アパートメント募集の掲載は無料
  2. 利用者の登録料無料
  3. 賃貸契約時にЛокалсへの手数料発生は無し

 

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では、どこでマネタイズするかというと、オーナーに直接電話をする時点で、
費用が発生します。つまりデータベースアクセスに課金されるということです。

  1. 290ルーブル(1日)
  2. 490ルーブル(5日間)
  3. 890ルーブル(30日間)

 

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また2012年時点では、保険会社と提携も検討していました。入居する際に、
不動産保険に加入するオプションを提供して、保険会社とのパートナー契約でマネタイズする仕組みでしたが、これについては現在機能していないようです。

引っ越し業者の広告掲載も検討していましたが、こちらも実現はされていません。
UIからして広告が掲載されると、デザイン性を失うからでしょうか。

 

2012年の時点で、サイトには1日7,000〜8,000のアクセスがありました。
さらに現在はモスクワだけでなく、サンクトペテルブルク、カザン、キエフとサービス範囲を広げています。

今はサンクトペテルブルク住まいですが、将来モスクワに引っ越す際は、
Локалсを使ってみようかと思います!

インタビュー記事→

www.forbes.ru

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